●アトピー性皮膚炎
| 断ち切れ「かゆみ」の連鎖 | 肌が弱いから刺激に弱い、刺激に弱いから痒い、痒いから掻く、掻くと肌が傷つく…悪循環を断ち切りましょう | 2005/11/19 |
| アトピー治療の 基本をおさえよう |
日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎治療ガイドライン2004について 治療の目標は「完治」ではありません | 2005/8/31 |
| アトピー… この奇妙な病気! |
80年前から原因不明のアトピー、夏をメドに厚生労働省が対策指針 | 2005/3/31 |
-断ち切れ「かゆみ」の連鎖- 2005/11/19-新規
アトピー性皮膚炎の治療は「かゆみの治療」とも言えます。ではそもそも「かゆみ」とは何でしょうか?
●「かゆみ」とは…
実は「かゆみ」を伝える神経というものはありません。「痛み」を伝える神経が「かゆみ」として伝えます。 つまり「かゆみ」は弱い痛みなのです。●「かゆみ」の悪循環
「痛み(かゆみ)」は原因(=刺激)があって発生します。 アトピーなどのように皮膚が弱っていると刺激に敏感に反応します。また、アレルギー反応により過剰に反応します。かゆいから掻く、掻くから皮膚が傷つく、傷つくと皮膚は弱り刺激に弱くなります。また、傷口に好んで繁殖する菌が刺激となります。 かくして皮膚はさらに弱くなり、「かゆみ」が悪化していきます。
●悪循環を断ち切る方法
かゆみの悪循環のどこか…、できれば複数箇所を断ち切れば、それだけ「かゆみ」は改善します。| 刺激を除去する | 皮膚を清潔に保つ | ●汗、垢、埃など皮膚に付着するものは刺激となり得ます
●見えない傷でも黄色ブドウ球菌などが繁殖、刺激となります |
| 衣服に気をつける | ●肌に直接触れる衣服は刺激の無いものを… ●洗剤などに含まれる化学物質も注意が必要です | |
| 塩素に注意する | ●水道水に含まれる残留塩素は皮膚、特に傷口などのタンパク質を刺激します | |
| 刺激に強くなる (皮膚を丈夫にする) | 皮膚をつくる | ●規則正しい生活で体調を良い状態に保つ
●サプリメントに頼らず、食事で必要な栄養を摂ることが基本です ●アミノ酸やコラーゲンは皮膚の材料となります |
| 肌の保湿 | ●ベビーオイルや保湿剤で肌に潤いを…(弱い肌は保湿能力が大幅に低下しています)
●風呂上りは風呂場や脱衣所ですぐに保湿剤を塗る(すぐに乾燥してしまうので乾燥前に塗るのが大事です) | |
| 掻かなくする (新たな傷を作らない) | ステロイド剤を使う | ●ステロイドは炎症を抑え、かゆみを減らします ※掻かなくなった間に皮膚を良い状態とします。 副作用の心配から十分な量を塗らない場合、かゆみが止まらず、かえって長期にわたり塗ることとなってしまいます。 短期間しっかり塗り、掻かない状態を作ることが目的です。 |
| 我慢する | ●とにかく新たな傷を作らないことが肝要
●睡眠中など無意識に掻くことがあるので注意 |
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-アトピー治療の基本をおさえよう- 2005/8/31-新規
厚生労働省より「アトピーや花粉症などアレルギーの対策指針を夏までにまとめたい」との発表がありましたが、今のところ該当する発表はありません。
同省のHPからは対策委員会の継続の様子が伺えます。
議事録を拝見すると、アレルギー患者の増加、情報収集の遅れ、などが問題となっているようです。
さて、アトピー性皮膚炎に関しては現行治療法に不満も多いことから様々な治療法が取り沙汰されています。 しかし、基本的とされる治療を正しく理解しておくことは重要でしょう。 今回は少々乱暴ですが、本流とされるガイドラインのひとつ= 日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎治療ガイドライン2004から要点を抜粋してみたいと思います。
気になる部分を太字にしました。治療の目標は「完治ではない」ところがミソです。 原因が特定できない以上、このような表現になるのは無理からぬことで、ある意味真摯な態度と思います。
「3ヶ月で何らかの改善がみられるはず」というのはベリーストロングのステロイドについての表現ですが、 適切な強度のステロイドを使えば必ず改善がみられる、ということになります。 (改善しない原因は、強度が合っていない、塗り方が正しくない、などが挙げられる)
副作用については、ベリーストロングを3ヶ月以上(間歇的ではなく)塗りつづけると無視できない副作用がでる可能性ある、としています。 副作用としてよく取り沙汰される色素沈着は、ステロイドによるものではなく皮膚炎の鎮静の結果、との記述もありました。
他の療法については否定的です。
アトピー性皮膚炎の治療には病気の原因が分からない、という致命的な弱点があります。 本流のステロイド治療はあくまで対処療法で医師も完治を目標としていない、ということについては もっと積極的にアナウンスしてもらいたい、と考えます。いつまで経っても治らない、ただ薬を塗るだけで根本的に治そうとしてくれない …これは不信感に繋がります。 非ステロイドや自己流治療に流れる背景はここにこそあるのではないでしょうか。 筆者はどちらを推奨あるいは否定するものではありませんが、
ステロイドの副作用を気にし、塗布量が不十分になると炎症が収まらず、塗りつづけることで、かえって副作用に繋がる可能性もあります。 塗るなら塗る、塗らないなら塗らない方針(非ステロイド治療)の医師にかかる、と割り切る必要があります。 非ステロイド治療に限りませんが、自己流の治療は医師の把握しないところとなり、適切な治療ができなくなることが危惧されます。
さて、アトピー性皮膚炎に関しては現行治療法に不満も多いことから様々な治療法が取り沙汰されています。 しかし、基本的とされる治療を正しく理解しておくことは重要でしょう。 今回は少々乱暴ですが、本流とされるガイドラインのひとつ= 日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎治療ガイドライン2004から要点を抜粋してみたいと思います。
- 根拠に乏しい不信感からステロイド外用剤忌避の風潮から重症化している患者が増えている
- 治療の目標は次の通り、1)症状が無い、あるいは軽微で薬物療法もあまり必要としない。2)軽微な症状が持続しても悪化せず、仮に悪化しても広がらない
- 薬剤療法で最も実績があるのはステロイド外用剤、次いでタクロリムス外用剤が挙げられる
- 重症度に応じたステロイドの強さを選択することが肝要
- ステロイド外用剤は3ヶ月間塗りつづけて改善が見られないことは稀
- ステロイドには局所的副作用もあるが、中止や適切な処置で回復する。副腎不全などの全身的副作用のある内服剤と混同されがちなので理解してもらうべき。
- タクロリムス(プロトピック)軟膏はガイドラインに忠実な使用が必要。また、リンパ腫、皮膚がんの報告例があることは患者に報告する義務がある
- ステロイド軟膏で炎症がおさまってもそれ以外の外用剤で予防的に1日2回を原則に薬剤療法を行うことが望ましい
- 悪化因子は多種多様であるため、因子除去も重要であるが薬物療法が主となる
- 生活指導としては、入浴などで皮膚を清潔に、室内環境を清潔・快適に、規則正しい生活、皮膚への刺激を少なく、などが挙げられる
- 他の療法は科学的に有効性を証明されていないものが多い
気になる部分を太字にしました。治療の目標は「完治ではない」ところがミソです。 原因が特定できない以上、このような表現になるのは無理からぬことで、ある意味真摯な態度と思います。
「3ヶ月で何らかの改善がみられるはず」というのはベリーストロングのステロイドについての表現ですが、 適切な強度のステロイドを使えば必ず改善がみられる、ということになります。 (改善しない原因は、強度が合っていない、塗り方が正しくない、などが挙げられる)
副作用については、ベリーストロングを3ヶ月以上(間歇的ではなく)塗りつづけると無視できない副作用がでる可能性ある、としています。 副作用としてよく取り沙汰される色素沈着は、ステロイドによるものではなく皮膚炎の鎮静の結果、との記述もありました。
他の療法については否定的です。
アトピー性皮膚炎の治療には病気の原因が分からない、という致命的な弱点があります。 本流のステロイド治療はあくまで対処療法で医師も完治を目標としていない、ということについては もっと積極的にアナウンスしてもらいたい、と考えます。いつまで経っても治らない、ただ薬を塗るだけで根本的に治そうとしてくれない …これは不信感に繋がります。 非ステロイドや自己流治療に流れる背景はここにこそあるのではないでしょうか。 筆者はどちらを推奨あるいは否定するものではありませんが、
- ステロイド軟膏を使用する場合、しっかりと塗り、炎症の沈静化を目指す
- 非ステロイド治療を行う場合は、信頼できる医師の指導に従う
ステロイドの副作用を気にし、塗布量が不十分になると炎症が収まらず、塗りつづけることで、かえって副作用に繋がる可能性もあります。 塗るなら塗る、塗らないなら塗らない方針(非ステロイド治療)の医師にかかる、と割り切る必要があります。 非ステロイド治療に限りませんが、自己流の治療は医師の把握しないところとなり、適切な治療ができなくなることが危惧されます。
-アトピー…この奇妙な病気!- 2005/3/31-新規
アトピーの語源は「奇妙な」という意味のギリシャ語。「人間に特有の遺伝性過敏症」として、1923年に名付けられている。
80年以上経過した現代においてもこの病気は「奇妙な」ままである。「アトピー素因(アトピー体質)」という遺伝的に痒みを起こしやすい体質の人が、
さまざまな「アレルゲン(抗原)」と「機械的刺激」に曝された時に起こる皮膚炎である、と考えられているが、
原因やメカニズムは、まだ充分には分かっていない。幼児期に多く見られ、患者数も増加している。
アトピーの治療は「かゆみ」を止め、掻きキズなどでこれ以上傷つくのを抑え、皮膚の回復を待つ、というのが現状であり、根治的な治療ではない。 主に使用するステロイド(外用薬)や抗ヒスタミン(内服薬)の副作用に関する不安もあり、アトピー患者の不満も少なからずある。
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アトピーの治療は「かゆみ」を止め、掻きキズなどでこれ以上傷つくのを抑え、皮膚の回復を待つ、というのが現状であり、根治的な治療ではない。 主に使用するステロイド(外用薬)や抗ヒスタミン(内服薬)の副作用に関する不安もあり、アトピー患者の不満も少なからずある。
先日、厚生労働省はアトピーや花粉症などアレルギーの対策指針を夏までにまとめたい、と発表した。より、具体的な治療方法や対策の方向性が患者に示されることを期待したい。
- アトピー花粉症などアレルギー対策 夏前メドに厚労省指針 *東京新聞2005/3/2夕刊より
- アトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギーで悩む人が年々増加する中、厚生労働省は二日、アレルギー性疾患に関する対策指針を策定することを決めた。七日に厚生科学審議会リウマチ・アレルギー委員会を開催して検討を始め、夏までにまとめたいとしている。
対象とするのは、アトピー、花粉症のほか、気管支ぜんそく、食物アレルギー。
国民の約三割が何らかのアレルギー性疾患にかかっているとされ、「いまや国民的病気」(疾病対策課)となっていることを重視した。
同省は、一九九二年度からアレルギー性疾患の研究事業を開始。病態の解明や治療法の研究を進め、食物アレルギーを除く各疾患の診療ガイドラインを作成した。また、二〇〇〇年には、免疫アレルギー疾患の専門機関として、国立病院機構相模原病院内に臨床研究センターを開設した。
委員会は、こうした取り組みや研究成果を整理し、新たな研究の方向性や、医療に限らず普及啓発、環境整備などの対策をどう進めるかについて検討。一時的な対策にとどまらず、今後の施策の柱となるよう指針にまとめる。



